パザパ

パザパ pas a pas ・・・フランス語で一歩一歩。頑張らずでも一歩一歩前に進める日々を願って・・・

2021年が明けましたね

新しい年、2021年丑年が始まった。相変わらずコロナの感染は拡大を続けているけれど、せめてはお正月の間くらいは全て忘れて過ごしたいと思っていた。けれど家族みんなで集まっての新年もなく、元旦恒例の初詣も映画にも行かないで家から一歩も外に出ないで静かに静かに年末年始を過ごしている。今まで当たり前だった日常が、当たり前ではないことを嫌というほど知らされながら、そうかぁこれからは生まれ変わったのだと思って、新しく生き直すのも悪くはないのかもしれない。人と密に会って語り合うこともなくなり、ひとり自分に向き合う時間が必然的に増えて、改めて色んなことを考え、気づかされている。

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仏教の教えに「身口意」三業という言葉がある。自分中でいつも「自分の行動と、語ることと、思っていることを一致させる」ということを、果たして私はちゃんとやっていたのだろか?と、改めて考える。本当はそう思っていなかったのに、無理にやっていなかったか?納得していないのに、言葉尻を合わせていなかったか?無理して人と付き合っていなかったか?もっとシンプルに生きなくてはと言われているように思った。本当に大事なものがクリアに見えてくる。私が思うこと、伝えたいこと、やりたいこと、それが一つになって行動へと一歩を進める、そんな2021年を生きたいと強く思った。

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で、改めて気づかされた。私はいかに人との繋がりの中で生かされていたのか。たくさんの人の支えがあって、その人たちのお陰で今の私がいるということを。そんな繋がりを失いたくない、何としても繋がっていたいと心底思って、コロナ禍で緊急事態宣言が出された昨年4月末に、zoomを使ったリモートヨガを始めた。そこから今までは接点のない人とも出会うことが出来た。さらに昨年初めから中断されたがん患者さんへのヨーガ療法指導も、やっと年末の12月に病院スタッフのご尽力により、我が家からのリモートヨーガ指導が実現した。「まるで個人レッスンを受けているようでした」「横になって出来ることだけ参加しました」「ヨーガはずっと続けたいと思いました」などなど背中を押される温かいコメントもいただいた。一番気にかけていた人たちにやっと繋がれたことが何よりも嬉しかった。

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夫がいない2度目の正月を迎え、少しずつ『不在」に慣れていく自分がいるように思いながら、ふっと訪れる喪失の悲しみは強くなっているようで、いない人に語りかける回数が増えていることに驚いたりと、相変わらず整理出来ない思いを抱えたままでいる。憂いや悲しみを抱えている人は人に優しくなれる。「優しい」という字が語っているように。どんな思いも逃げないでちゃんと受け入れよう。泣きたい時は我慢しないで泣いて女々しい自分も受け入れよう。

お正月のお雑煮は今年も夫の好きだった博多雑煮。ブリが良い味を出してくれて今年も美味しくいただいた。母の作る雑煮は大分の鶏肉の入ったシンプルな雑煮だったな。母の雑煮も懐かしく思い出す。

この世は絶えず変化する。周りの変化に振り回されずその変化をかえって楽しみながら、変わらない私の部分も大切に過ごしていきたい。今出来ることを、今したいことを丁寧にこころ尽くしてやっていこう。今年も変わらずの一歩一歩(パザパ )を大切に!それが今年も変わらない私の抱負かな。そして何よりもお正月もなく、命を救うために懸命に働かれている医療従事者の皆さんの存在を想う。「ありがとうございます。あなたたちのお陰で私たちの命が守られ生かされています。」

⬛️最近観た映画 「パリのどこかで、あなたと」セドリック・クラビッシュ監督 脚本

         「燃える女の肖像」 セリーヌ・シアマ監督 脚本

⬛️最近読んだ本 「おもかげ」 浅田次郎