パザパ

パザパ pas a pas ・・・フランス語で一歩一歩。頑張らずでも一歩一歩前に進める日々を願って・・・

秋晴れの日が続いています

毎日空が高くて、雲ひとつない秋晴れの日が続いています。季節は晩秋に近づいていて、街路樹の銀杏も少しずつ落葉のときを迎えています。相変わらずコロナ禍にあって、遠出をする勇気もなく狭い我が家の庭の木々や花を眺めてはその向こうに広がる高い空を仰ぎ見ては、秋だねとひとり呟いています。日々がゆっくりと静かに過ぎ去っています。私はただ淡々と黙々と目の前のことを行い、丁寧に食事を作り、美味しくいただき、夜はぐっすりと眠る、そんな日々を繰り返して続けています。ヨーガの指導という私の仕事は、コロナ禍より始めたZoomを使ってのリモートヨガと、三密を避けての対面ヨガと、それにラインのビデオ通話を使った個人レッスンと、コロナ前より多忙になっています。こんな状況下にあっても、体もこころも元気で、仕事が出来ていること、僅かながら誰かのために役に立てていることを本当にありがたいなとつくづく思います。

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先日の土曜日、「ヨガ&グッドライフ福岡2020」(福岡県、TNC主催)というヨガのイベントがあり、私が所属する日本ヨーガ療法学会の理事長木村先生のご講演があり、私もお手伝いをさせていただきました。そのセミナーにラインのビデオ通話で個人レッスンをしている方もご参加いただきました。画面上でしかお会いしていない方と初めて生?でお会いできることを実はとても楽しみにしていました。受付にいると「二宮先生、〇〇です」と声をかけられ、とっさにその方があのビデオ通話の方だと気づかずうろたえてしまいました。いつもかけているメガネを外していらっしゃったし、マスクをしていたので全くわからなかったのです。数秒後やっと気づいた私。なんと間抜けな私だろう!と恥じながら、お元気なそして若々しい姿にじわじわと嬉しさがこみ上げて来ました。

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市立美術館の2階にあるレストランがセミナーの会場でした。木村先生の向こうには紅葉に染まる公園の木々が絵画のように広がっていました。「世界はヨーガセラピーを待っている」という演題で、ストレスフルな今だからこそ、ヨーガの指導基準を学び伝えていくことの重要さを語られる先生のお姿に、改めて背筋が伸びる私でした。私の生徒さんも何人かご参加下さいました。講演後、温かいご感想をいただきこれからも皆さんの期待に添えるよう一層に学びを深めていかなくてはと背中もいっぱい押されました。

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セミナー終了後降り立った大濠公園の真上には、眩しいほどに真っ青な空が広がっていました。雲ひとつない快晴の青い空、雑念が一切湧いていない晴れ渡ったこころを見るような、澄み切った空でした。
今年も残り1ヶ月と2週間になりました。夫が逝ってから1年が過ぎました。夫の最期の時がコロナ禍の今でなくて良かったなぁとしみじみ思います。だから一層、今辛いお別れを受け入れない思いで過ごされている方たちを思うと胸が痛みます。喪失の悲しみは時が立てば癒えるものではないと思わされる日々です。時が立てばまた新たな悲しみが静かにひっそりとこころの隙間にやって来て、その思いは今更誰にも語れぬまま、我こころの内に沈殿していくように思います。癒えない悲しみがあるからこそ、他の人の悲しみを我がことのように受け止められる。他の人の優しさに改めて気づかされる。

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夫が2年前に庭に植えた菊?が今年も咲きました。オレンジ色の元気が出る花です。明るく楽しいことが大好きだった夫に似合う花です。写真の側に友人からもらった柿と一緒に供えました。大好きだった芋焼酎も添えて。もうすぐ夫のいない2年目の年末&年始がやって来ます。私は変わらずに自分の責務を果たし、決して多くを望まずゆっくりと2020年を終えたいと思っています。変わらずの一歩一歩。

*最近観た映画
 「朝が来る」 河瀬直美監督作品   「ミッドナイトスワン」 草彅剛主演
 「スパイの妻」 黒沢清監督