パザパ

パザパ pas a pas ・・・フランス語で一歩一歩。頑張らずでも一歩一歩前に進める日々を願って・・・

8月最終週を迎えています

もう8月も最後の週だというのに、この信じられないような暑さは一向に衰えることなく、相変わらず酷暑の日々が続いている。まるで鉄板の上で焼かれているかのように、じりじりと照りつける太陽に痛い!と肌が悲鳴をあげる。もしかしてこれからもずっと、日本の夏は35度以上の気温が当たり前の熱帯地域になってしまうのだろうか。

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今から35年ほど前に行ったカナダディアンロッキーで、氷河の一部が溶け始めているとガイドの人が言っていたっけ。あのときは「へ~」と、まるで他人事のように聞いていたけれど。あれから少しずつ温暖化は加速し続けて来たんだ。私は、そして私たち人類は、この大地に、自然に守られ、生かされているのだということをすっかり忘れて、この大地を、自然を破壊し、痛めつけることを繰り返してきた。その結果を今目の前に突き付けられているのだろう。

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先日訪れたハワイでは、ほとんどすべてのお店でプラスティックの袋などは使用されていなかった。もちろん過剰な包装も一切なく、品物はそのまま手渡される。マイバックを持参していた私は全く困らなかったのだけれど。かって訪れたインドの町では土に還らないプラスティックの袋やペットボトルのゴミがあちこちに放置されたまま、ゴミの吹き溜まりが出来ていた。町角で物売りをする母親とゴミの中で遊ぶ小さな子供。土ぼこりが舞う中、何度も眼にした光景は今でも鮮明に脳裏に焼き付けられている。かってゴミというものはすべて土に還った。プラスティックが世に広まる前までは。もうかっての時代には戻れない。ならば今出来ることは何かをこの地球に命をいただいているひとりひとりが、真剣に考えなくてはならない時が来ているのだと思う。手遅れになる前に。

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世界中の人々を惹きつける憧れのリゾート地ハワイ!5年振りに訪れたオアフ島ワイキキ近くのビーチでそんなことばかり考えていた。再開発が進む地域では高層のコンドミニアムが眩しいほどの景観を誇っていた。世界中のお金持ちがここにはやってくるのだろうと、キラキラと輝く高層ビルをトロリーバスの中から首が痛くなるほど見上げていた。

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通りから少し離れた公園の片隅には、路上生活をする人たちを多く見かけた。ワイキキの中心地にある大きなショッピングセンターでは、ゴミ箱を漁る浮浪者を、警備員がまるで犬を追い払うように追い立てていた。

宿泊していたホテルには専用のビーチがあり、青い青い空の下でありとあらゆる人種の人たちが波と戯れ、日光浴を楽しみ、夜遅くまで歓声が聞こえていた。部屋のベランダに出ると目の前には海が広がり、見上げれば青い青い空が私を包み込むように広がっていた。私は自分が眼にした全てを消化できないまま、ただ眩しいほどの景色を見つめ続けていた。

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ほぼ半日いたホノルル美術館は、最高にこころ休まる空間だった。いくつかの中庭とその周囲には石の回廊があり、それぞれの場所が様々な色調の緑と、眩しくも優しい光に溢れていた。世界中から集められた美術品の数々に時間も忘れて没頭した。セザンヌゴッホなど著名な画家の作品以上に魅せられたのは、ポリネシアの島々の神事に使われた道具や描かれた神々の姿など、当時の人々の姿が生き生きと感じられる作品たちだった。

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予測不能の太古のとき、平安なる日々をひたすら神に祈る。そんな神の具現化からアートが生まれた。仏教やキリスト教イスラム教や、そんな宗教とは違う、自然から生まれた神さまたち。またハワイの自然を描いたハワイ在住の画家たちの作品に新鮮な感動をいただいた。作品のどれもが生き生きとしたエネルギーに満ちていて、この地への眩しいほどの愛に溢れていた。途中、中庭にあるカフェで巨大なハンバーガとビールをいただいて休息をしながら、結局5時間近く過ごした。こころ満たされる良い時間だった。

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戻って来た再びの日常は時差ボケなんて言ってる暇もなく、翌日から3レッスンというフルの仕事もこなした。3日後の済生会福岡総合病院でのがん患者さんへのヨーガ教室も、自分なりに納得がいく内容で終えることが出来た。今回は久留米大学病院のリハビリの医師と作業療法士の方々など5名が見学参加された。久留米大学病院ではこの10月から院内でのヨーガ教室が始まるという。

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ほぼ4年前、九州がんセンターで始めたヨガ教室が済生会福岡総合病院へ広がり、そこからまた新たな場所へ間接的ながら広がりつつある。試行錯誤しながら、患者さんのQOL(生活の質)を高めるお手伝いが出来ればと頑張って来た。種を撒き、実を結ぶまでには、もっと時間がかかるのだろうが、「めげずによく頑張ったね!!」と、自分にねぎらいの声を掛けてあげよう。今週末はご褒美の?奈良旅が待っている。

相変わらずいろんなことが次々と訪れてくるけれど、いかに力を抜いていけるかが大事かなと最近思う。流れに逆らわず、でもちゃんと今を見つめる眼を失わず。変わらずの一歩一歩。