パザパ

パザパ pas a pas ・・・フランス語で一歩一歩。頑張らずでも一歩一歩前に進める日々を願って・・・

ヨーガ療法学会を終えて思うこと

何度経験しても一向に慣れることが出来ない猛烈な暑さがずっとずっと続いている。夏生まれなのに夏に弱い私は、すでにバテ気味。「とにかく頑張ってご飯を食べよう!」「寸暇を惜しんでお昼寝しよう!」を今年もスローガンに掲げ、長く厳しい夏をなんとか乗り越えようと言い聞かせている。仕事がお休みの日曜日は、家人も前日のゴルフのお疲れかお出かけ指令がなく、久しぶりに引きこもりの1日を過ごす。そして時々クーラーの効いた部屋から緑いっぱいの庭を眺める。庭の野菜たちは暑さに負けずとにかく元気!!お陰でトマトやゴーヤやキュウリなど採れたて新鮮野菜が毎日食卓に並ぶ。

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この暑さにめげず干からびそうな大地にしっかりと根を張って、元気に成長する姿には本当に頭が下がる。夕方帰宅したら速攻で水撒きをする。「暑いね。ごめんね。頑張って大きくなってね!」と、声をかけながらバケツに汲んだ水を柄杓ですくい、根元にたっぷりの水を撒く。実は庭には水道栓があったのだけれど、先月漏水が見つかり新しい水道管設置工事の時、工事費節減のため庭の水道栓は切断されてしまった。だからこの夏から手撒きで頑張るしかなくなった。バケツ満タンの水を台所から庭まで運び、庭に撒く作業を三回繰り返したらやっと水撒き終了。ヨガのお陰で筋力&体力共に自信ありだから、水撒きもまた楽し。柄杓で水を撒くってほんと、結構楽しい~(^^♪

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7月7日から8日に行われたヨーガ療法学会、そして9日の市民公開講座、10年ぶりに福岡で行われた学会も、無事にすべてを終えることが出来た。あれからすでに2週間が過ぎ、こころからほっとする日々をやっとやっと迎えている。
まず大きな試練は初日7日の分科会「がんとヨーガ療法」での座長、そして40分間の講演だった。この日を迎えるまでの大変な準備、打ち合わせ、試行錯誤などなど、過ぎ去った日々を感慨深く振り返る時間もないまま、ご講演をいただいたお二人の療法士の先生方の素晴らしいご講演を聴きながら、あまりにもお粗末な自分の内容に、内心うなだれ続けていた。「どうしよう・・・今更なにを・・・とにかく今の自分をそのまんまぶつけるしかないでしょ!」と、自問自答を繰り返した後、まぁ何とかなるでしょ!といつもの開き直りへ。緊張感を集中力へと切り替えて、最後の私の講演を持ち時間ぎりぎりで無事に終了した。そして演者3人への質疑応答。予定時間きっちりですべてのプログラムを終えることができ、お二人の療法士の先生方と互いの健闘をねぎらう。本当は互いに抱き合いたいたかったけれど。とにかくやり遂げた熱い思いで、胸がいっぱいになった。「良かったね!またご一緒しましょうね!」キラキラ輝いていたお二人のお姿、たぶんこの瞬間は一生忘れないだろう。
・三人三様の個性で豊かな指導内容に感動しました。いっぱい気づきを頂きました。
・先生方のお人柄が表れた講演で、また教室に取り入れていきたいと思います。
・お話の内容が深く、感銘を受けました。治療自我の向上に励みたいと思います。
・・・・などなどたくさんのご感想をいただいた。

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その夜の懇親会ではご招待のみなさまへの対応に追われ、最後はステージに上がって。ポリウッドダンスを踊り、すべてのエネルギーを発散して長い1日が終わった。翌日8日は6時半集合で、学会二日目のスタート、朝ヨガを担当。私をサポートして下さるスタッフの機敏な動きに感動を覚えつつ、二つ目の難関?もクリアー。午後は担当するがんセンターのサイコオンコロジー科の大島医師のご講演をサポートしながら、ひたすら裏方業務に専念し続けた。2日間の学会のほとんどを聴くことが出来ず、スタッフとして従事した初めての学会が、やっと終わったことに安堵する思いと、最後の使命である明日の市民公開講座へ、気持ちを切り替える。

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そして最終日9日の市民公開講座での最後のリーダーとしての指揮、そして壇上での九州各県の活動報告などなど、本当に休む暇なく働き続けた3日間がやっとやっと終わった。自己満足かもしれないけれど、そのすべての部門で完璧に近い成功を収めることができたように思う。そしてその成功へ導いてくれたのは、他でもない、そのすべてを支えてくださったスタッフの皆さんの力強いサポートのお陰があったからだと、しみじみと思っている。こんな頼りないリーダーなのに、本当に素晴らしいスタッフに恵まれたことに、「ありがとう!」を何百回叫んでも足りないくらい、感謝の思いに胸が熱くなる。あなたの支えがあって、今、私は私の今を生きることが出来ています。そう心から思っている。

学会から2週間、こみ上げてくる感謝の思いに、これからどうお返しが出来るのか、私のこれからが問われているように思う。終わったのではなく、始まったのだと気持ちを引き締める。頑張らなくては!!一層学び、研鑽を深めなくては。
暑さに負けず思い確かに一歩一歩・・・・

皐月の空は限りなく青く  

相変わらず月に1度のブログながら、毎日ちゃんとチェックして下さる方がいることを久しぶりに開いた「パザパ」で知りました。ごめんなさい!忙しさにかまけて、ブログの存在すら忘れていました。日々のレッスンに加え、所属しているスタジオの先生がまさかの転倒による大腿骨骨折で、元気印の私が代行レッスンをすることになり、忙しさは倍増!?!で毎日飛び回っている。おまけに後2か月を切ったヨーガ療法学会の準備もいよいよ具体的に動き始め、段取りを考えた緻密な計画の立案と遂行、更に他部門の方との連携をスムーズにするための連絡業務に、毎夜パソコンの前に座って頑張っている。

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昨年大宮で開催された学会の「がんとヨーガ療法」の分科会では、九州がんセンターでの1年間の指導をみなさんにご報告する講演を行った。今年も「がんとヨーガ療法」の分科会で座長を務めながら、聖マリアンナ大学病院で、がんの患者さんに椅子を使ったヨーガを指導されている療法士の方と、大阪のガラシア病院緩和ケア病棟でヨーガ療法を指導されている療法士の方、そして私の3人が実際の指導の様子を紹介しながら、参加された療法士のみなさんに実習していただくというWS形式の分科会を行うことになっている。その分科会も既に参加申し込みが80人の定員に達したという。頑張らなくちゃ!!

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 ヨーガ療法が少しずつ閉鎖的?な医療の現場でも取り入れられつつあることを、本当に嬉しく思うと同時に、その現場で微力ながら指導を行っている自分の責務を痛感し、身が引き締まる日々を過ごしている。先日(5月13日土曜日)地元新聞(西日本新聞)に、「がん患者 ヨガで心身を穏やかに」という内容の記事が掲載され、その中に私が指導を担当しているがんセンターの「ヨガ教室」も紹介していただいた。ヨガはがん患者さんの生活の質(QOL)を改善する効果が期待され、その取り組みが少しずつ広がりつつあることを何よりも嬉しく思う。がんセンターでの指導も早いもので3年目に入った。不安いっぱいだった最初の1年から、少しずつ認知され、継続して通われる方もいて、少しずつ根付いていっていることを実感しながら、患者さん一人一人に寄り添いながら、ずっと続けていけたらいいなとこころから思っている。この仕事はきっと神さまが私に与えて下さった天職だと思うから。

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取材をしていただいた記者さんがとても熱心な方で、取材後、ちゃんと体験したいからと、後日ヨガ教室に参加体験していただいて記事を書いて下さった。その思いがしっかりと込められた記事の内容になっているように思う。そんな出会いに感謝!もちろんずっとサポートして下さっているがんセンターのがん相談支援センターの看護師長をはじめとしたスタッフのみなさんにも、こころから感謝している。

いろんな人たちの出会い、そして支えによって、今ここに自分が存在し、微力ながら尽力することが出来ていることを改めて思う。個人的にはかなり厳しい現実があるのだけれど、それもこれも全部ちゃんと受け止めて、きっと私はひとつひとつを乗り越えていける!そんな根拠のない自信に背中を押されて歩いているような気がする。思い込みって結構力になるんです。

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仕事が休みの月曜日は、机に体を縛り付け?パソコンの前で資料作りに励み、溜まったメールに返信を送り、自分でも驚くほどの集中力で仕事を片付けていく。眼が疲れたら窓の向こうの庭に眼を向ける。新緑に輝く木々の緑が優しい風に気持ち良さそうに揺れている。眼の前を風が吹き抜け、その風が木々を揺らす。皐月の空は限りなく青く、新緑がそんな空を背にきらきらと輝いているように見える。そしてそんな景色を私はただ静かに見守る。そんな風に自分の内側をあるがまま見つめ、見守り、ふっと新たな気づきがもたらされるようなヨーガを指導出来たらいいなぁ。

今週はどんな出会いと気づきに出会うのかな。感性というアンテナをしっかり張って、変わらずの一歩一歩をずっときっと続けていこう。

★最近観た映画  「美女と野獣」 お勧めで~す♡

 

桜咲く日々に

やっとと言ったらよいのか、4月になって桜が咲き始めた。昨年までは3月の終わりには桜吹雪であったから、今年はいつもより随分遅い開花になった。お蔭で入学式や入社式といった門出を祝う桜!という本来のお役目を、今年はちゃんと勤めることが出来たよう。昨年は家人が入院していて、病室から見える桜を恨めしく眺めただけだったから、今年は天下晴れて!とは言い難く相変わらず不安定な状況下ながら、でも桜の時ぐらいは全てを忘れて優しい桜色に染まりたい!

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でも相変わらず仕事てんこ盛り!今週初めの日は天神のスポーツクラブヨガレッスン後、市役所裏の公園まで足を伸ばし、中洲の川沿いにある桜並木をそぞろ歩いた。お花見用にしっかりと座席が区分けされた公園ではところどころにお花見グループの輪が広がり、楽しそうな人たちの笑顔が花開く。私はひとり、眩しいほどの陽光を背に優しく微笑んでいる桜の花々に「こんにちは!ありがと!」と声を掛けながら見上げ、時々立ち止まって携帯の写真にそのお姿を収める。

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もう数えきれないほどの桜の時を過ごしてきたなぁと改めて思う。その全てを想いだせないけれど、忘れられない桜の景色のいくつかは、今も鮮明に私の記憶の中で花開いている。そのひとつひとつを抱きしめるように思い出しながら、その時を共に過ごした人たちを想い、その一人一人が今、どんな桜のときを迎えているのだろうかと思いを馳せる。
「僕らはきっと待ってる 君とまた会える日々を 桜並木の道の上で手を振り叫ぶよ・・・」森山直太郎の「さくら」の歌が頭の奥に響き渡る。あのときまた会えるよね!と別れた友を、きっとまた会えると思った桜咲くあの日を眩しく、懐かしく思い出す。さよならの3月から始めましての4月へ。別れから出会いへ、その場所にはいつも桜がいた。

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真っ青な青空が淡い桜の花には一番似合うな。そう思ったけれど、今日訪れた春日の公園で見た曇天の空を背にした桜も、花びらが雲の向こうに溶け込んでいくようで、また違った趣があった。もう40年以上の付き合いがある友とふたり、池の周りに咲く桜たちを眺めながらゆっくりと歩いた。「また来年も一緒に桜見ようね」そう勝手にひとり約束した。「どんなに苦しいときも 君は笑っているから・・」晴ればかりではないし、曇りや雨の時もあるけれど、どんな時も負けないで笑っていよう!と、桜の花も唄っているようだった。

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ここ数日はあいにくの雨が続くらしい。今年の桜はお天気運が悪いようだ。でもその分、結構長く咲いてくれている。ありがと!!どうかもう少し散らないでね!と桜にお願いをする。最近ずっと会えてないあの人も、桜見上げているかな。桜に元気もらっているかな。桜の向こうにいろんな人の顔が見える。私をずっと支えてくれた人たち。そしてもう会えなくなった人たちを想う。今年も桜咲いたよ!と、声を掛ける。雨の音を聴きながら、桜のことを想う宵。4月も変わらずの一歩一歩。

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弥生3月から花咲く卯月4月へ

やっと桜の開花宣言をした福岡ながら、昨日は風が冷たい花冷えの1日だった。それでも花咲く卯月4月へ季節のバトンは確実に手渡されようとしている。花が咲く!我が家の小さな庭でもチューリップが球根からちゃんと芽を出しすくすくと育ち、小さな蕾が膨らんで「咲いた~♪ 咲いた~♪」の可愛い姿を見せてくれている。寒い冬をじっと耐え忍び、やっとやっと花開く!すごいね!感動だね!なぜかな、今年はいつも以上に開花の今がこころ深く、じ~んと染み入るように響いてくる。そういえば最近は休みの日ごとにそんな感動を味わいたくて出かけているな。

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3月の初めは海に浮かぶ相え島と宮地浜の鳥居と宮地嶽神社の鳥居が、一直線に続く参道が臨める結ばれる場所に立ち、感動!!今年は先月の2月17日、沈む夕日がこの直線状に結ばれて見える日があったとか。実は「光の道」として今人気のパワースポットだとか。嵐のCMで話題??民放観ない私は??その場所に立ち始めて知る。ミーハーながらすごいね!の思い倍増。

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神社の裏に惹かれる私は、その静かな後姿?にエネルギーをいただき、そこから続く奥ノ院へ導かれるように進む。え~!こんな場所があったんだ!正月に何度か初詣に訪れているのに、こんな奥まで来たのは初めてだった。巨大な石室にある不動神社はまさに聖地!更にその向こうに広がる広場に咲く緋寒桜。すごいね!ここも!

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お彼岸の日曜日は雷山にある千如寺雷山観音へ。友人がかって行ったという話を急に思いだし、ナビを頼りに出かけた寺でなんと空海さまの像に出会う。大覚寺派ながら真言宗のお寺だと初めて知る。像高463,6cmにも及ぶ鎌倉時代十一面千手千眼観音像の前に座し、響き渡る太鼓の音とお坊さんの唱える真言体幹に響きあい、体とこころの深いところに染み込んでいく。私の親しい人たちのことをひとりひとり思いながら、祈る。ひたすら祈る。

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帰り道立ち寄った小川の側に咲いていたれんげの花。満開の花の中で遊んだ日々があったなぁ。昔むかしへ思いを馳せる。一瞬だけど小さな花の向こうにおかっぱ頭の小さな私が透けて見えるような気がした。
春は変わらずにちゃんと訪れる。変わったのはすっかり年老いた私、でもこころはあの時のまま!?!

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で、先日の日曜日はご近所の園芸公園へ。スモモの花ってこんななんだ!と初ご対面にこころ躍らせながらその姿を撮る。そしてかっては子供たちや孫ちゃんたちを遊ばせた芝生公園を横切る。走り回る子供たちの姿に若いお母さんやお父さんの姿にかっての景色が重なる。ずっとずっと昔の景色が変わらずにここにある。でもその景色の主人公は全く違っているのだけれど。時は廻る、変わらずに廻る。その歯車の一翼に私がいた。確かに私がいた。

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そんな思いを抱えたまま園内を歩く。アーモンドの花が満開だった。アーモンドってこんな可愛い花を咲かせるんだね!花はあくまでも実りの時の序奏でしかない。大事なのは結実の時。
この春私はちゃんと私の花を咲かせ、次なる結実へと歩みを進ませることが出来るのかな、、花咲く時を迎え、自分に問う。この歳になっても咲かせる花が、実る時があるのかな?ないかもしれないな、とちょっと弱気な私が思うけれど、でもやはりあると信じて歩きたいよともうひとりの私が言う。そうだね、思いあればきっと実る!?花咲く卯月4月へ。今週末は桜を見に出かけよう!今週も一歩一歩。

★最近読んだ本  「しんせかい」 山下 澄人著  「ノラや」 内田 百問著
★最近観た映画  「わたしはダニエル・ブレイク」 ケン・ローチ監督

 

弥生3月・・・・京都プチ旅 その2

寒い寒い冬もやっとその重い腰を上げ、名残惜しそうに旅支度を始めたようで、やっとほっとの春が一気に近づいている。先日行った宮地嶽神社では、緋寒桜が満開だったし、今日車で通り過ぎた近所の街路樹の木蓮も開花を始めているようだった。そうかもう3月も半ばだよね。

f:id:chezk087:20170313204044j:plainさて、京都プチ旅二日目!大急ぎで報告です。チェックインしたフロントで、広い部屋が空きましたのでと、ツインルームをひとりで使うことに。と、言っても二つのベッドにまたがって寝るわけにもいかず。翌朝十分に朝寝して起床。外は・・・快晴!フロントに荷物預けて10時にやっと行動開始。昨日と同じように京都駅前からバスに乗り、左京区一乗寺にある曼殊院へ向かう。最寄りのバス停一乗寺清水から歩くこと20分。緩い坂道を歩いていると、観光タクシーが一台通り過ぎていく。私の他に歩く人は誰もいない。少し汗ばんでスカーフを外し、コートのボタンを開けた頃、曼殊院道に至る。

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洛北隋一の門跡寺院は(門跡とは江戸時代から近世まで皇室の一門が住職を務める寺をいう)江戸時代初期の代表的書院建築で、その様式は桂離宮との関連が深い。ほとんどが重要文化財で、大玄関の襖は狩野永徳作(桃山時代)、障壁画は狩野探幽作(江戸時代初期)などなど。置かれているものはほとんどが国宝。残念ながら庭は修復工事の足場が組まれていて、枯山水の風情を堪能は出来なかったけれど。訪れていたのは外国人の老夫婦と女性3人組と私だけ。引手などに桂離宮の様式と類似した大書院(江戸時代初期の書院建築)では、本尊の薬師如来像の前にひとり座す。かって母と訪れた桂離宮を想い出しながら。
国宝独り占め!なんと贅沢な時間なんだろう!!
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紅葉の頃はすぐ側に迫る比叡の山々が色づいて、きっと多くの人で賑合うのだろうなぁ。でも私はほとんど人がいないこんな時期の方が好きだな。じっと座っていると体の芯から冷え切ってくる。またそれも心地よい。またきっと来たいな、後ろ髪をひかれながらいつの間にか私ひとりになってしまった曼殊院を後にする。帰りは関西セミナーハウスまで足を伸ばし、眼下に広がる京都の街を眺め、京野菜が植えられた畑を眺めながら、叡電修学院駅まで歩く。

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 旅先で必ず立ち寄るのが本屋さん。叡電一乗寺で下車して「けいぶん社」へ。当たり前ながら本がいっぱいの店内に足を一歩踏み入れた途端、ワクワクと胸が躍る。1時間近く様々な本を手に取り、お財布と相談しながら2冊の本を購入。しょっているリュックには既に3冊の本が入っているから、2冊が限度。一冊は1980年に発刊された山城修一氏の「猫は猫の夢を見る」という画集。もう一冊は佐野洋子さんの新刊「あっちのヨーコ こっちのヨーコ」。じっくり読むという本より、じっくりと観る本を選んだ自分に納得!そういえばお腹空いたな~昨夜夕飯を一緒にした息子に「お昼は何食べたらいい?」と聞いたら、「京都と言えばラーメン!一乗寺には美味いラーメン屋がいっぱいあるよ!」と言っていたっけ。博多でもラーメン。京都でもラーメンかぁ。

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どこにしようかと悩んだ結果、観光客ではなく地元の人が並んでるお店にする。っていうか、京都のラーメン屋には観光客はふつうおらんし。若者の列におばさんひとり。で、並ぶこと30分。途中で何度もやめようかと思ったけれど、まぁ急ぐ旅でもなしと意地で並び続ける。自販機で普通のラーメンにするつもりが間違ってチャーシュー麺にしてしまい、麺の量を選ぶ時もやや多めと言ってしまった。が~ん!!すごい量のチャーシュー!!どろっとしたスープがまとわりついた麺。濃厚!!大食漢の私もさすがに途中でめげそうになる。しかし!!残すという行為は我が辞書になし!で、頑張って完食!!ふ~~・・・やっぱラーメンは博多がいっちゃんよか!!

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本当は四条河原ですこしおしゃれなリュックバックを探したかったけれど、お腹いっぱいだし、もう14時はとっくに過ぎているし、最後の訪問地である東寺に行くべく京都駅へ。東寺はもう何度も訪れている場所。その度にすごいエネルギーをいただいている。空海を思い講堂で対峙した立体曼荼羅。その圧巻のエネルギー。金堂本堂の薬師如来像の眼差しは、私に正しき道を迷わず歩けと言っているように思えた。

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内部が公開されていた五重塔では心柱を囲む四仏坐像や曼荼羅の世界が極彩色の文様で装飾されていた。
すごいな!!圧倒されて言葉を失う。空海が元慶7年(883年)竣工した東寺はその後幾多の消失、再建を経て今に至る。その長い長い歴史を思いその場所に佇む。私はその歴史の延長線上にいる!!京都はきっとそんな思いを抱かせてくれる場所なんだね。
空海の足跡を辿りたくて、思い切って出かけた京都のプチ旅。エネルギー充満の2日間だった。帰福後の1週間は集中力半端なく、エネルギー満タンだった!!また行こう、京都へ。

★最近読んだ本  「劇場」 又吉 直樹著 (新潮第140巻第4号
★最近観た映画  「ラ・ラ・ランド」デイミアン・チャゼル監督

 

弥生3月・・・・京都プチ旅 その1

1月いっとき、2月にこにこ、3月さよなら・・・・高校時代尊敬していた先輩の言葉を毎年変わらず思い出して、新年からの3か月を過ごしている。あっという間に「さよなら」の3月を迎え、何よりも長かった冬に一刻も早くお別れを言いたくて、2月末の日曜日一泊二日の京都旅を決行した。ここんとこはまっている?空海の場所に立ちたいという思い、春まで待てず、思い立ったらすぐ実行!

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仕事がお休みの日曜日の朝、少し早起きをして新幹線に飛び乗り、11時過ぎに京都着。快晴~!!実は晴れ女の私。京都駅は相変わらずすごい人で、駅前のバス乗り場は長蛇の列。でも私が行く高雄行のバス乗り場は並ぶ人なし。がらがらのバスは一路高雄へ。お腹空いたなぁ・・・・確か神護寺に至る道には茶店があるとかだから、そこでお蕎麦でも食べようっと!そう思いながらバスは市街地を通り抜け、高雄の山道を走り抜ける。京都駅から50分ほど揺られ高雄到着。気が付けば乗客は私ひとり。

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案内図で場所を確認。川へ向かう急な階段を下る。橋を渡ると今度は急な階段が待ち受けていた。気合を入れて登る。お腹が空いてエネルギーが点滅を始める。足が重い。息が上がる。なんと情けない!これしきでへこたれていたら、5000mのカイラスなんて無理でしょ!と、何度も自分を叱咤する。

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ご覧の通り人の気配なし。階段途中にある茶店も全て閉められていて、茶店でお蕎麦の夢も夢のまた夢。
リュックに入っていた昨日買ったあまおうエキス?入りのやや甘いお水を飲んで空腹を癒す。たかがお昼を食べられないくらいでなんという情けなさかと、かっての修行僧の苦行を思い自分を戒め登り続ける。少し荒くなった息の音を聴きながら、無心になって登る。

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少し途中で休みつつ登り始めて約20分後、やっとの思いでたどり着く。山門をくぐると悠々たる景色が目の前に広がる。ここが空海が愛した場所なんだ!高鳴る胸を抱え金堂へ。国宝薬師如来像を安置する金堂は更に階段を登ったところにあった。

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お会いするのを?一番楽しみにしていた金堂の薬師如来像は想像以上に逞しく、威厳に満ちた姿で私の前に現れた。しっかりとした太腿を持って堂々としたお姿で立ち、そのお顔はやや吊り上った眉、鋭い眼差し、強い意志を持って結ばれた口元など見つめていると、何か強い力が私の中に満ち溢れてくるような気がした。両脇には日光、月光菩薩が控える。じっとその場所に立ち、手を合わせ、眼を閉じて祈る。

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空海は唐から帰国後、807年にここ神護寺に入り、14年間京都の拠点として一番長くとどまったという。1000年以上前、空海もこの場所で同じ空を見上げ、高雄の山々から吹いてくる風に木々が唄う声を聴いていたのかなと、ひとり思いを馳せる。応仁の乱の戦火を逃れ唯一残る太師堂の前に佇む。ここには空海と私以外誰もいない。
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ずっとずっとこの場所にいたいという思いを抱えたまま、重い腰を上げて山門を再びくぐり神護寺を後にした。また違った季節にきっとまた来るからと自分に言い聞かせながら。高雄の山から湧く清らかな湧き水が流れる川を眺めながら、神護寺の別院として創建された西明寺へ向かう。
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鎌倉時代、仏師運慶によって彫られた釈迦如来像を始め、平安時代千手観音菩薩像などなど思いがけない仏たちに出会うことが出来た。境内に立っていた樹齢700年の日本で最長寿の槇の木も必見だった。
さらに歩いて栂ノ尾にあるお寺、高山寺へ。高山寺といえばかって九州国立博物館でも開催された「鳥獣人物戯画絵巻」を有する。鎌倉時代の傑作であり国宝に指定されている「石水院」は、すべての空間が計算され尽くした美の中にありながらも救済と癒しの神々しさに満ちていた。
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高雄の山々に点在する祈りの場所に実際に立ち、その空気感と共に、1000年以上のときを経て、空海に出会った?午後であった。思い切ってやって来て本当に良かったなぁ!と京都駅へと戻るバスに乗り、改めて思い噛みしめていた。その夜は京都に住む息子夫婦と四条烏丸で夕飯を共にし、互いの今を語り合った。大満足の夕飯後戻ったホテルの部屋で明日の予定を立てる。やっぱ京都はいいわ!明日は1日ゆっくり京都の今年最後の冬を楽しもう!そう思いながら静かに眼を閉じ眠りへ。京都プチ旅続く・・・

 

 

 

春の足音が聞こえた日

確かに昨日、春の足音が聞こえたのに、今日はどんより肌寒で、春の歩みは相変わらず、一歩進んで二歩下がる、まさに三寒四温の日々が続いている。先日久しぶりに大宰府天満宮に行った。梅園の梅はまだまばら咲きだったけれど、本殿の飛び梅はほぼ満開の状態だった。真っ青な空を背に、花びらが唄うように風に揺れていて、見上げる私を優しい梅の香が包み込んでくれる。「あ~しあわせ。。。」と、空に梅に語りかける。天を見上げて咲く桜より、私を見つめて咲く梅のほうが好きかな。

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その数日後、スタジオの会員さんから「梅もなか」をいただいた。優しい甘さの白餡に金時豆がぽつんと入っていて、「わぁ~かわいい」とこころの中で言いながらニコニコ笑顔でいただいた。梅を五感で味わった一週間だったなぁ。(梅もなかは全部食べてしまい写真なしです)

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大宰府に行ったのは、宝物殿で開催されている「鹿児島睦展」を見たかったから。独特な世界観で描かれた「曲水の宴」は和紙?に描かれた曲水に、陶製の梅の木々が点在している。梅の木には可愛い梅の花が咲き、鶯もちょっこりとまっていたり。早春の優しい陽の光に包まれているような世界に、ほっこりこころ包まれる温かい空間だった。梅の花の優しい色合いは、日本人に合うなぁ~と、しみじみと思う。

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 自然の美しさにはかなわないけれど、人の手で表現されるアートの世界も大好きだなぁ。2月の初め、東京で生活している娘が、福岡の中心地に新しく出来たビルのオープニングイベントで出展するために帰省をした。ビルの一室でのアートの展示??正直言ってかなり疑問マーク一杯ながら、勤務するヨガスタジオの近くにあるそのビルの会場に足を踏み入れた瞬間に、ぐぐっとハート♡を掴まれてしまった。

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娘の作品「K2」は以前東京のギャラリーで観たことがあったが、このがらんとした会場内に展示されていると、また全く違った表情をしているように感じられた。同じく天井からぶら下がった4つの四角いスピーカーからなんとも不思議な、でも心地よい音楽が聴こえてきて、山?の下に座っていると山のエネルギーに包まれているような、瞑想しているような不思議な気持になった。

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東京で活動をしている5人の若いアーティストの作品が展示されていて、そのどれもが個性的で、その個性がこの無機質な空間に、互いに邪魔することなく、不思議な共鳴感を持って存在しているように思えた。僅か2日間の短い、でも贅沢な展示を2日目は3時間近く滞在して満喫した。地方都市ではこのような現代アートの展示は中々お眼にかかれないから、こんな展示、またやって欲しいなぁ~
少し煮詰まって、発酵気味だった?頭に、強烈な風が吹いて、吹き抜けていった感じかな。こんな刺激大好き!!

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そうだ、この街をちょっと離れるちょい旅に出かけようかな、、、、天満宮の裏手にそびえ立つ樹齢千年以上の楠の木の根っこが隆々としている様を見て感動したけれど、私もあんな風にしっかり大地に根を張って生きていかなくてはと思ったけれど、時には根無し草になって彷徨ってもみたい。

だから春よ来い!!はやく来い!!唄いながら?今週も一歩一歩・・・・・


★最近読んでいる本  ・ 「弘法大師 空海読本」 本田 不二雄著 ・「苦脳力 精神科医が明かす空海の生と死」 保坂 隆著  ・「ほっとする空海の言葉」 文 安元 剛  書 谷内 弘照 (全部空海関連書  私 わかりやすい!!)