パザパ

パザパ pas a pas ・・・フランス語で一歩一歩。頑張らずでも一歩一歩前に進める日々を願って・・・

こころ尽くせばきっと伝わる・・・・

博多の街は山笠が終われば夏が来る!という決まり?があるのだけれど、今年は山笠が終わっても梅雨明けず、季節外れの台風もありで、お天気読めないまま気が付けば7月も残り10日ちょっとになってしまった。かぁ~と晴れたと思ったら、突然の雨雲、そして突然の雨。不安定な気候が続いている。

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ヨーガの指導者として相変わらず忙しい日々、加えて母の病状の悪化もありで、そういえば最近お友達とのランチも、遠出のドライブも、気ままな旅も、いわゆるお楽しみの時間が全くなくなっている。知人から届いたバリの写真を眺め、バリかぁ・・・と呟き、バリの風を想像してみる。そんな今を少し寂しいと思う気持ちも正直あるのだけれど、それ以上に、この歳になっても、必要とされてる場所があり、私を必要と思ってくれる人がいて、それって幸せなんだなぁと改めて思う。
かっての日々自分が好きなように勝手気ままに生きてきた私だったから、晩年?は人のために生きなさいと、神さまがきっと言ってるんだろうな、最近つくづくそう思う。

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月に2度、九州がんセンターでがんの患者さんにヨーガ療法を指導する日々が今年の4月から始まった。参加される方のほとんどが入院患者さんで、毎回初めて参加される方が多く、その指導方法を毎回模索する日々が続いている。抗がん剤の投与でその副作用と闘っている方、手術後の体の痛みを抱えている方など、懸命に今、がんと闘っていらっしゃる患者さんに、私のヨーガ療法がどれだけお役に立てるのか、自問しつつ、こころを砕き、参加して下さったみなさんを見つめながら、懸命の指導を続けている。

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元気パワー全開で臨む私ながら、それでも指導中時々気持ちがくじけそうになる時がある。体の不調が明らかに見える患者さんがいたり、私の問いかけが届いていないんでは?と思うと、実に情けないことに私はとても不安になる。こんな指導でいいんだろうか??間違ってない??戸惑い始めると必ずもう一人の私が現れる。「和子さん、かなり焦ってますね!誰か代わって欲しいって今思ってますね?!でも残念ながらそんな人はいないんです。そう、あなたしかいない!!頑張りましょ!」
その声が聞こえると私ははっと気持ちを立て直す。迷っている場合じゃない!!とにかく懸命にこころを尽くそう!そう気持ちを切り替え、そして再び指導に集中をする。そんな私の情けない一面を話すと、私のヘルプで参加してくれている後輩の療法士さんから、「え~!?全然そんな風には見えないです」と言われる。実はとても繊細で気弱な人なんです!!私は。

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 「こころが軽くなりました。」「リラクゼーションの意味を初めて知りました。」「体もこころも温かくなりました。」教室が終わり、参加されたみなさんから寄せられる言葉が、笑顔が最高のご褒美。こんな私でもお役に立てたことが、本当に嬉しくて、また頑張ろう!といっぱい背中を押してくれる。こころ尽くせばきっと伝わる!・・・そう思う。本当にそう思う。

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三連休の最終日、久しぶりに夫とお出かけした博多駅丸善で本を2冊購入。今更ながらのスムージー本は、夏になると食欲減退する自分のために、朝食は野菜や果物いっぱいのスムージーで乗り越えようという思惑ありで。古井由吉さんはもう何十年も追いかけてきた作家のひとり。言葉の深さと美しさを教えてくれた人。一字一句大切に読み進んでいこう。

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夏休みはいつも母が住むあの村に帰っていた。あの家で祖父を送り、父を送り、祖母を送った母は、今は別府の病院にいる。去年は母を連れて帰れたあの家に、今年は母と一緒に帰れるだろうか??もうすっかり弱って、立ち上がることも出来なくなったから、帰るのは無理かもしれないな。悲しいね。命を想う。そうだ、お墓のお掃除に帰らなくては。
いろんなことを受け止めて、前に進まなくてはと、自分を励まし、訪れた暑い夏を始める。そう・・・・こころ尽くせばきっと伝わる・・・今週も変わらずの一歩一歩。