パザパ

パザパ pas a pas ・・・フランス語で一歩一歩。頑張らずでも一歩一歩前に進める日々を願って・・・

良し悪しも何もかも超えたときに・・・・・・

相変わらずながら月に一度の更新がやっとのブログ。すでに10月に突入し、台風の猛威にかき回されつつも、確実に季節は秋へと移り逝く。すっかり夕暮れが早くなった。今年の秋は例年以上に寂寥感に胸が塞ぐ。私には珍しいほどに。
先月は昨年末入籍した娘の結婚披露パーティがあり、この春の大宮学会以来半年ぶりに上京した。娘の仕事先近くにある青山のレンタルスペースを借り切っての会費制の手作りパーティは、参加されたみなさんの温かい思いがいっぱい溢れるすてきなひと時だった。幸せいっぱいの笑顔がキラキラと輝くほどに眩しい娘を見つめながら、彼女と初めて対面したあの瞬間から今に至る、長い長い日々を思い出していた。水疱瘡でボコボコ顔の1歳のお誕生日を祝ったあの娘が、綺麗なお嫁さんになって旅立っていく!!たくさんの友達に囲まれて、溢れるほどの祝福をいただいて!なんて幸せなんだろう。じ~んと胸が熱くなる。幸せの涙が溢れ、流れ、こころを熱く満たしていった。
最後は参加されたみなさんと記念写真。みんなの笑顔がほんとにいいね!!

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翌日、午後2時過ぎに乗るはずの飛行機は台風の影響で欠航になり、結局予定より1時間半以上遅れてやっと羽田を発つことになった。夜のレッスンは仕方なく休講することをお知らせするメールを送り、昨日からひとり?置いてきた猫ちゃんのことが何よりも一番気になりながら、冷たい雨の降る福岡へ帰り着いた。
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帰宅後いつものように「にやぁ~」と、出迎えてくれた猫ちゃんにほっとし、荷物を置くとすぐに汚れた猫ちゃんのトイレを片付け、夕飯の缶詰をあげて、大急ぎで夕飯を作る。すっかり歳をとり、足が弱って来てお座りが出来なくなってしまった猫ちゃんは、私が台所に立つとその近くに敷いているマットの上にごろんと横になって過ごすことが多い。しかし今夜は私が忙しくしていたせいか、所在なさげにうろうろと歩きまわり、あきらめたかのように最近の定位置である玄関の土間に横になっていた。

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夕食の片づけを終え、持って行った荷物を片付けていた時だった。玄関から「ウォ~~」と、今まで聞いたことのないような声が聞こえ、近所の猫が威嚇に来ているのかもと、夫に様子を見に行くように頼んだ。「ディスコがおかしい」という夫の声で慌てて玄関に行くと、信じられないことにディスコの命が終わろうとしていた。急ぎ居間に運び、お気に入りの座布団の上に置いてあげると、私の顔を静かに見つめ息絶えてしまった。
19歳のお誕生日まで後2か月ちょっとの夜だった。誰にも迷惑をかけず、一人静かに逝った。私が東京から帰るのをきっと待っていたんだね。そう思うと辛くて胸が張り裂けそうになるほど辛くて、少しづつ冷たくなっていくディスコの体を抱きしめながら、その夜はずっとずっと泣き続けていた。

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どんなときにも私の側に静かに寄り添い、私を慰め癒し元気づけてくれた最愛の存在を失ったことに、改めて気づかされている。たかが猫ちゃん、されど猫ちゃん。実は息子が飼っていた猫で、転居により飼えなくなり、勝手に連れ帰った猫ちゃんだった。なんせ人生初猫ちゃん、とにかく怖くて、毎日仕事から家に帰るのが怖かったっけ。どうやって触れ合ったらいいのか、試行錯誤の日々。やがて少しずつお互いに慣れていって、その距離が縮まり、3ヵ月後には待っている猫ちゃんのために、仕事が終わったら急いで帰る私になっていた。

あれから17年。最近ではすっかり足が弱り、ほとんど横になって過ごしていた。私が家にいるときはいつも私に寄り添うようにその体を横たえていた。触れ合っていたぬくもりが突然なくなってしまった。仕事に疲れ帰宅した家で、いつも変わらず待ってくれていたディスコくんはもういない。あまりにも突然の別れゆえに、整理できない思いを抱えたまま、見事過ぎる最期に「ありがと」とこころの中で言い続けている。私も出来れば君のように逝きたい。

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今年は母を送り、娘を嫁がせ、ディスコを送り、その他諸々、人生の良し悪しを見続けて来ての10月は、例年以上に寂寞たる思いが、胸を強く刺すように痛みを伴って押寄せてくる。浅い眠りに目覚めた夜中、逝ったものたちを想い、語りかけている。
「創造主の視点で自分を観ると、人生の様々な良し悪しも何もかも超えていける」今年の大宮での学会で療法士の方が語られていたそんな言葉が、私を慰め元気づけてくれる。神さまの視点で自分を観る。そうだね。涙を拭いてまた歩いて行かなくては!!秋の夜長、静かに自分に語りかける。

今週も変わらずの一歩一歩。

 

★最近読んだ本  「怒り」 吉田 修一著  「追いかけるな」 伊集院 静 著
★最近観た映画  「怒り」 李 相日 監督 

 

 

 

 

夏の終わりの京都旅

昨年の夏から、8月の終わりに1泊2日で京都に行くのが、夏の終わりの行事?となった。で、今年も8月どん尻の30日&31日、総勢6名のおばさまたちの京都気まま旅を決行した。今年は想像を絶する暑さゆえにかなり覚悟をし、しかも大型台風到来の予報もありで、旅立ちの朝まで大丈夫かな?と、気をもんだけれど、やっぱり神さまは日ごろの善行を見ていて下さった!!そんな自分勝手な思いと共に降り立った京都駅は、予想を反して穏やかに私たちを迎えてくれた。「涼しい~!」「人が少ない~!」荷物を駅前にある宿泊先のカウンターに預け、清水五条駅近くにあるお麩料理店「半兵衛」に向かう。

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途中、私の実家の総本山西本願寺に立ち寄り、母のことを報告しこれからをお願いする。あれはいつだったか、母と姉とこの場所に訪れた日のことを思い出しながら胸が熱くなる。岐阜からやってきた仲間とここで合流。彼女に会うのは4年振りくらいかな。変わらない笑顔に少し塞がってたこころ和む。

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中々予約が取れない半兵衛のお麩ランチは、最初珍しく、後半からやや食べ疲れ、でもこれぞ京都の味!!と、気合入れつつ堪能。お麩でいっぱいいっぱいのお腹を抱え、初日のメインである詩仙寺へ向かう。私の予測であった出町柳からの京都バスは日中はないことがわかったのは、京阪で出町柳に着いてから。いかん!事前リサーチが甘かった!!後悔しつつとにかくお寺近くまで行けるバスになんとか乗り込む。後は歩いて行くしかない。ごめんなさい!!こころで詫びつつみんなの先頭に立って歩く。この涼しさだからいくらでも歩けることに感謝しつつ。

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迷いやっとたどり着いた詩仙寺は思った以上にこじんまりしていて、白砂が美しいお庭がとても優しく私たちを迎え入れてくれた。紅葉のころには最高の絵巻を見せてくれるんだろうなぁと想像しつつ、緑色のコントラストに染まる庭も中々風情あり。
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広い庭を歩く。見上がればこの暑い暑い夏を耐えて、なお色あせぬ木々の緑に、紫陽花や、百日紅の花や、芙蓉の花が色を添えて、青空のスクリーンを背に微笑んでいるかのようだった。

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お隣の圓光寺では水琴窟が澄んだ音を奏で出迎えてくれる。禅の悟りの道を描いた「十牛図」があり、それを模した庭が広がる。

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静かに座す。緑の微妙なコントラストによって描かれた禅の世界を座して眺める。あるがままを見つめる。こころが澄み切った湖面のように、穏やかな静けさに包まれていく。
本当はもう少し先にある曼殊院まで歩きたかったけれど、「下鴨神社へ行きた~い」という声を優先して、タクシーで移動する。
上鴨神社と並んで京都最古の神社とされ、世界遺産にも登録されている境内では、各人自分の干支の神殿で手を合わせる。この時期特別公開されている本殿の見える場所で説明を聞き、パワースポットの庭でエネルギーをいただく。

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糺の森の入り口にある茶店で京都らしい、黒蜜をかけていただくかき氷をみんなで分け合って味わった後、森を歩く。マイナスイオンいっぱい!森から生まれる涼しい風が心地よい。あ~、今、私は京都にいるんだ!煩雑な日常から解放されて踊るこころを抱えて歩く。
その夜は鴨川沿いにある店で、乾杯~!!(と言っても、飲めるのは6人中2人だけ)本当は川床席で食べたかったけど、予約取れず。鴨川沿いの道は若者たちで一杯!!おばさんたちは一路ホテルへ戻る。

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翌朝は5時半起きで清水寺へ。早朝の清水は観光客も少なくて最高だった。いたのは中国人10名くらい。清水の舞台からの眺望も、霊験あらたかな音羽の滝も独り占め!!こんな静かな清水寺は初めて!(早朝の清水寺、おすすめ!です。)

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朝食はイノダ本店に異動して、憧れの?モーニングをいただく。7時半過ぎの店内はすでにほぼ満席。学生時代から変わらない店に、すっかり変わってしまった私が、当時は決して食べなかったであろう高価な?モーニングを食べる。学生時代夜行バスに乗り、早朝の京都に着いた後、必ず行ったのがイノダコーヒー本店。あれから45年以上の月日が流れたなんて。感慨に浸りつつ、完食!!

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ホテルに戻り荷物をカウンターに預け、鴨川沿いのバス停から大原へ向かう。「京都、大原、三千院、恋に疲れた女がひとり~」という歌があったな~。大原を訪れたのはいつだったか思い出せないほど、きっときっと昔のこと。約1時間後、大原に到着。三千院に続く道を歩く。かっての記憶を取り戻したかったけれど、結局何も思い出せないまま。

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最澄比叡山に結んだ草庵が始まりと言われている「三千院」。重厚な趣の御殿門をくぐり、院内へ。
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客殿の座敷から眺められる「聚碧園」。緑の庭に差す光が微細なコントラストを描くさまを、静かに座し見つめ続ける。
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作家、井上 靖が「東洋の宝石箱」と絶賛したといわれる有清園では、緑色の絨毯のような苔の中で微笑むわらべ地蔵たちに出会う。その可愛いお姿に見惚れる私の顔も微笑む。

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有清園に佇む「往生極楽院」の阿弥陀三尊坐像も素晴らしかった。手を合わせ目を閉じ、こころから祈る。昨日から何度こうして手を合わせて祈っているのだろう。京都に来るとこころが優しくなる気がするのは、きっとこうして手を合わせて祈る場所がそこかしこにあるからなんだろう。自分と神さまとずっと近くにその存在を感じられるからだろうな。

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下界?に戻り、祇園の街を散策後、京都駅でお土産を買い、夕方、快速で新大阪へ向かい、駅中の「だるま」で串カツを食べ、やっとやっと博多へ向かう新幹線に乗り込む。新幹線の中でも疲れを知らぬ?おばさまたちの元気パワー全開!!

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夏の終わりの京都旅。いつもこんな風に、神さまを感じながら生きていけたらいいな。そうしたらもっと優しい私になれるかも。賑やかな仲間と元気に楽しく過ごした二日間は、かなりの駆け足で過ぎ去ってしまったけれど、私のこころはとてもゆっくりとしたことに改めて気づく。良い旅だったな。一緒に歩いてくれた仲間たちに感謝!!来年はもっと進化した?旅、企てますよ。そのためにも体力アップ!は必須!

始まったばかりの9月も、変わらずの一歩一歩。ささやかながら確実な一歩を進めるために、変わらずの努力を続けていこう。

★最近読んだ本   「コンビニ人間」  村田 沙耶香著

          「夜を乗り越える」 又吉 直樹著

★最近観た映画   「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」 

                      マリー・カスティーユ・マンシオ・シャール監督

 

酷暑続く日々、逝ってしまった母を想う。

「暑いね!」何度言っても暑さが和らぐ訳ではないけれど、それ以外いう言葉がないほどに、暑さが、猛烈な暑さが続いている。クーラーが嫌いだなんて言ってる場合ではなく、クーラーなくては生きていけない今年の夏。地球温暖化は加速するばかり。これからこの地球はどうなっていくんだろう?もうそんなに長く生きてはいないだろうけれど、この地球の行く末を案じつつ、この暑さが一日も早く和らぐことを切に切に願うばかり。

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お盆は今年の1月末に亡くなった母の初盆ゆえに、本当に久しぶりに母が住んでいた村に帰った。仏壇のまわりは、亡き母へのたくさんのお供え物や、母の大好きだったお花たちが飾られて、提灯に明かりが灯り、一足早く帰っていた弟により、すっかり準備が整えられていた。「座布団は出したね?」「提灯は?」毎年こと細かくダメだし?をしていた母は、もうここにいない。そうかぁ、お母さんはいないんだ・・・母の不在。思えば胸が痛くなり泣きそうになるから、窓ふき、廊下の雑巾がけと、何にも考えないようにひたすら体を動かす。

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しかし、暑い!!真夏でも扇風機すら必要ではない村里は、扇風機を回しても熱風!少し動けば汗びっしょり!!「お母さん、あなたの村は灼熱の村になってますよ!」いつも母に語りかけながら、そんな自分に苦笑しつつ、汗をぬぐう。

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13日の宵は京都から帰って来てくれた息子夫婦と共にお墓に行き、その後、弟の家族、姉の家族と共にご先祖さまを迎える。夕方、家の前にある鳥居の前で迎え火を焚く。お盆の夕餉は母がいつも作ってくれた猪汁を姉が作り、家族みんなでいただきながら思い出話に花が咲く。家のすぐ近くの集会場で慰霊祭があり、その後恒例の盆踊り。

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夕食の片づけを終えて行った盆踊りの小さな小さな踊りの輪に慌てて加わる。最初は少し戸惑い、でもすぐに体が反応する。遅れてやってきた姉も踊りの輪に加わる。「お母さんがおらんよね~」泣きながら踊る姉。寂しいね、本当に寂しいね!涙隠したくて見上げた空には半月の月が優しくそこにいた。
その夜は仏壇の前で寝た。夜中に何度も目覚め、仏壇の母の写真を見つめ、やがてまどろみ、そんなお盆の夜が更けていった。

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翌日京都に戻る息子夫婦を乗せて福岡に戻り、わずか3日で母が眠る村から離れ、酷暑続く福岡に戻った。オリンピックの日本人快挙に湧く日々。やや夏バテ気味でしゃんとしない体ゆえ、限界へ挑む姿に力を貰う。今夜も熱帯夜。亡き母への寂寞の思い抱えたまま、地道でささやかな歩みながら、今週も一歩一歩!まずはとにかく、早く涼しくな~れ~!!

フィンランドというと・・・・その4 最終章

フィンランドで一番行ってみたいところは?と聞かれたら、「森!」と即答する。そのこころは?まずは村上春樹氏の「ノルウェーの森」、映画「かもめ食堂」といったミーハー的な発想から。いや、それ以上に小さい時から夏休みは祖父母の家がある大分の山里で過ごした私には、森は私のこころの故郷だから。かって、九州の森しか知らなかった私が、初めて行った軽井沢の森のあまりもの違いに驚き、感動したことがあった。だから「かもめ食堂」でマサコさんが行ったフィンランドの森へ、私も絶対行ってみたい~!!ずっとそう思っていた。ワクワクドキドキ、高鳴る胸を抱え、一番行きたかった場所に滞在5日目にやっと行くことが出来た。

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まず前日に最寄駅(Espoo)からヌクーシオ国立公園近くを通るバスの時間を調べに観光案内所に行った。案内所の人はとても親切にバスの時間割をコピーして下さった。個人で気ままに動くにはそれ相当の準備必要!!翌朝、いつも以上に早起きして準備しヘルシンキ中央駅に向かう。まずEspoo駅までの切符を買わなくては!!近郊だから自販機で買えるはずと思いつつ、探すこと5分結局わからず、通りがかりの人に聞いて、その自販機がなんとホームにあることを教えてもらう。え?切符なしにホームに入れるの?確かに改札はどこにもない。

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かって旅したフランスと同じだわ。で、ホームの端にある自販機と格闘しているとすぐに助っ人が現れて手伝って下さる。「キートス!!(ありがとう)」を連呼してお礼を言う。でも、乗り場の14番ホームがない!!なんと14番線は駅の外?にあり、やっと発車ギリギリ滑り込みセーフで乗り込む。あれ?!車内にカードリーダーがあり!なーんだ、近郊の電車ゆえに、購入したフリーパスが使えたんだ!駅到着から20分以上かかってやっと乗れた電車。ほっとして座る。まぁこういった苦労がずっと忘れない旅の思い出の華になるんだよね。

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車内アナウンスも何もないから、ぼーっとする間もなく停車駅を数え、「次はEspooですか?」と周りの人に聞いて無事にEspooで下車!第一関門突破!
駅構内のキオスクにあるトイレを借りつつ、森で食べるサンドイッチ購入し、ヌクーシオ国立公園行きのバス乗り場を聞く。とても親切に対応してくれた青年から「どこの国?」と聞かれたので、「日本だよ」と応えると、「自分は去年まで東京の新大久保で生活していたんだよ!」と。「え!新大久保!マジっすか!」(英語直訳?!)ヘルシンキ郊外の小さな駅のキオスクでまさかの「新大久保」の話に盛り上がるなんて!
そんな時間を過ごしたお蔭で?バスの時間に間に合わず、次のバスを30分近く待つことになる。まぁ、急ぐ必要はない、ゆっくりとバスを待つ。快晴の空は青く、限りなく青い。

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やっとバスに乗り込み、運転手さんに「Haukkalammentieに着いたら知らせて下さい」とお願いをする。(発音出来ないのでバス停の名を書いた紙を見せつつ)バスは緑の世界が深くなっていく道をひたすら走る。30分後、「次ですよ!」運転手さんに教えていただいて下車。道に立っていた表示に沿って左折し、国立公園へ続く道を歩き始める。

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道沿いに数軒の人家を眺めた後、やがてすっかり緑のみの道となり、道に咲く小さな草花を愛でつつ、とにかく歩き続ける。その間誰にも出会わない。本当にこの道でいいのかな?やや不安な思いを抱えつつ、私の前にずっと続く道をひたすら歩く。

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「着いたぁ~!」歩くこと約20分で公園入口に無事に到着!!案内所でパンフレットを貰いトイレに行って、いざ森へ!!公園散策には最短は約2キロ、1時間半のプナリンタ・ハイキングコース(赤)、4キロ2時間半のハウカランピ・ハイキングコース(青)、7キロ4時間のコルッピ・ハイキングコース(黄)があって、木に記されたそれぞれの色をたどって。私は2時間半のアウカランピコースを歩きたったけれど、結局相方の意見を優先して最短コースをゆっくり歩くことにする。

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森は湖の周りに広がっている。ため息が出るような美しい景色に何度も見惚れて立ち止まる。空は限りなく青く、湖は実に複雑な水色に幾重にも染まっている。湖の深い青と空の優しい青と木々の様々な緑と、信じられないほどの自然が見せる美しさを、何とかして画布に描きたくて、画家は必死で絵筆を握ったのだろう。

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湖のほとりで持参したサンドイッチを食べながら、この最高の景色の全てを私の記憶に刻み込もうと、五感を駆使して今を必死で抱き締めた。カモメの鳴く高い声が聞こえる。心地よい風に揺れる葉がさわさわと優しい音を奏でる。湖面に幾重もの輪が広がりやがて消えていく。作曲家はこの自然の奏でる音を何とか五線譜に写し取ろうとしたのかもしれないな。でも、どんな名画も名曲も、この自然には敵わない。そう初めて思った。

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 森は限りなく深く、でも不思議な力で私たちを包み込んでくれる。ムーミンが産まれた森。そこに私がいて、今、そのエネルギーを体感して、満たされていく。自分が解放されていく!!

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ブルーベリーが実り大きくなるには少し早かったけれど、摘まんでやや甘酸っぱい味を楽しみながら歩く。その一歩一歩をワクワクするこころを抱えながら歩いた。「私、フィンランドの森を歩いているんだよ!」このまま時間が止まって欲しい!そう何度も思いながら・・・

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いろんな種類のきのこもいっぱい出会った。2時間以上森を堪能し、公園の入り口に戻る。まだもう少しここにいたいよ~!!と叫んでいるこころを抱え、また来た道を戻る。森のエネルギーをいっぱいいただいたから足取りは軽い。牛さんの群れに出会ったり。
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途中でまさかの日本人家族連れに出会い、「この道で大丈夫ですか??」不安げな彼らを励ましつつまた降り立ったバス停へ向かう。数分待ってEpoo行のバスに乗り、Epoo駅へ。ヘルシンキ行き電車が出るホームはわかったけれど、切符を買う術もわからずうろうろしていたら、「どこに行きますか?」と青年が声をかけてくれた。「ヘルシンキ」と応えると「この階段を下りて電車に乗ったらいいですよ。」「でも切符買ってないし」「今バスに乗ってたでしょ。そのバスのチケットがあったら、電車代は無料なんですよ」「へぇ~!!」結局、その親切な青年のお蔭で無事に電車の乗ることが出来た。

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行きに比べると少し混んでいた車内でさっきの青年と同じ座席になる。「日本の方ですよね!日本のどこから来られましたか?」「去年日本の静岡に行きました。今年の秋は大阪に行きたいと思っています。」日本の南九州福岡から来たことを告げ、ヘルシンキへ戻る電車では日本大好きのイケメン青年と語り合うことになる。ハリウッド映画より日本の東宝映画が好きで、特に「ゴジラ」が大好きという青年。ハリウッド映画よりフィンランドアキ・カウリスマキの世界が好きという私。私のかなり下手な英語の会話ながらお互い変な人だよね!!という結論?に達しつつ楽しい時間を過ごし、あっという間にヘルシンキ中央駅へ到着。

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暮れない街は今日も元気で、あの森が嘘のように活気に溢れていた。良い一日だったなぁ~!森での想いにもう少し浸りたくて、すぐホテルに戻る気にならず、駅前広場沿いのオープンカフェで道行く人を眺めながら、こころは森に残したまま、楽しかった今日を祝して?ワインで乾杯!!(即、一杯のワインが回り写真撮り忘れ・・・)
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一番行きたかった場所へ自分で行くことが出来た。そして森のエネルギーをいっぱい充電?することが出来た。相方の思いに応えての旅ながら、振り返れば結局私が行きたったところに行った旅だったな。

「強い思いがあれば道は拓ける!!大事なのはいかに思いを強く抱き続けることが出来るか。」これからの私の生き方を教えてくれる旅でもあったなぁ。
帰って来た日からここ福岡は灼熱の日々が続いている。はっきり言ってかなり夏バテ!!そんな時だからこそ一層森を想う。ヘルシンキで過ごした1週間を想う。今度はどこに行ってどんな素晴らしい時間を過ごそうか?!そのためにも日々を大切に、体とこころを整えて一歩一歩・・・・ですね!!

フィンランドというと・・・・その3

3日目は隣国?!バルト三国エストニアのタリンへ、大きなフェリーに乗って遠出をした。トラムに乗ってヘルシンキの西南端にあるランシターミナルまで行き、乗船の手続きをして、長い列に並び乗船を待つ。そこでご高齢のご両親を連れた日本人女性に出会う。札幌から80歳代のご両親を連れて1か月近く、北欧からイタリアまで旅をするという。そのご両親の元気なこと。一年に一度1か月近い海外への旅に出るのが何よりの楽しみだという。亡くなった母を想い、歳をとっても足腰が丈夫が一番だな!!と改めて思う。
そしてなによりもその旅の全てをコーディネイトしている娘さん!!本当に凄い!!

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乗船した船は巨大なレストランビル?のように、各階に様々なレストランやバーや遊技場がある。取りあえずはゆったりとした椅子で静かな場所を選んで座る。あっという間に周りの席が埋まっていく。見渡すとほとんどの人が家族連れで賑やかに会話をしながら飲み、食べ!!まぁとにかくみんな元気!!

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船首にあるバーラウンジではバンドの生演奏が始まっていた。私は静かにビールと軽いツマミ?をいただきながら、タリンの街の散策予定を練っていく。散策予定が決まったら、目の前に広がる海を眺め、ぼ~っと、ひたすらぼ~っとスイッチを完全OFFにして過ごす。

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2時間後エストニアに到着!!桟橋から世界遺産になっている旧市街までは少し離れていて、とにかく城壁めがけて歩くことにする。近くに見えている城壁は意外に遠い。歩くこと20分、やっと城壁にたどり着き、最初の訪問地となる聖オレフ教会へ。「上まで登ります?」と聞かれ、よくわからないまま「はい」と応えお金を払い、ひたすら階段を上る羽目に。登っても登っても頂上は限りなく遠く・・・・結局258段の階段を登りやっとたどり着いた。「わ~!!」眼下には旧市内も新市内も見事に見渡せる絶景が広がっていた。「絶景は苦労なしでは見れません!」まるでおもちゃのような建物の中にとんがり帽子の教会が点在している。ぐるりと一周して360度の絶景を堪能する。登って来て良かったぁ~

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下界?に降り立ちほっとした後、タリンのメインストリート、旧市街の旧市庁舎&ラエコヤ広場へ。広場は観光客目当ての様々なマーケットが並び、広場は人で埋め尽くされたいた。気が付けばお昼時。広場に面したお店、コルマス・ドラーコンで肉や野菜がたっぷり入ったスープランチをいただく。壺に入ったスープがぶ飲みし、フリーの胡瓜ピクルスを丸かじりする。何とも野性的!でも野性的って結構いい!!

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その後はやや観光地化された旧市街のメインストリートを避け、裏道を歩き、疲れたら可愛いカフェでアイスクリームを食べ、地元デザイナーのショップを覗き。かって訪れたフランスの歴史的町並み、リヨンの旧市街や、カルカソンヌモンサンミシェルなど、重なる景色を久しぶりに思い出しながらのんびりと歩く。

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世界遺産に登録されている街は、どこを歩いても絵になる。遠い昔、この街に生きた人々へ思いを馳せながら路地を歩く。そして強固な石の文化は来るものをいったん拒絶する冷たさがあるな、と、木の文化で育った日本人の私は思う。

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日本でも海外でも細い路地の道を好んで歩く。そしていつもその路地の向こうにふっと消えてしまう自分を想像してしまう。あの路地の向こうには私が知らない世界が広がっているような気がする。
タリン滞在中、最後に立ち寄ったふとっちょマルガリータの側にあった公園で行われていた造園アートは実にこころ踊らされた。わび、さびの世界の日本の庭の美意識とは全く違った庭に対する西洋の美意識!中にはえっ!!と、笑ってしまうような自由奔放な庭もあったり。

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世界は限りなく広く、実に様々な人種がいて、様々な美意識や価値観があることを改めて思う。私は狭い世界にしがみついて生きていない??ちょっと自分に問いかけながら。

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世界遺産の街の公園で、モダンアートの世界が広がる。背景の世界がアートを一層際立てる。

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約7時間のタリン滞在を終え、港へ向かう。フェリー乗り場近くにはアルコールや食材を売るスーパーが並んでいる。物価の高いフィンランドに比べると断然安いエストニアゆえに買い出しで訪れる人も多い。ビールやワインのケースを多量買いして運ぶ人も多かった。

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帰りの船ではバイキング夕食付きにしていたので、船の中のレストランで唖然!!というほどの旺盛な食欲で食べ続け、飲み続ける人たちを眺めながら、私の胃袋、小ちゃいな!と、初めて思った。
帰り着いたヘルシンキは夜の10時を過ぎても明るくて、ホテル近くのレストランは通りに面した席は満席状態で賑わっていた。夏のヘルシンキは眠らない!!でも私はホテルの部屋のカーテンをしっかりと閉め爆睡へ!!まだまだ続く北欧の旅。

フィンランドというと・・・・その2

再びのヘルシンキ旅便り?!書き始めたらやめられなくなり、こうなったらあくまでも私の個人的旅日記として綴ることにする。
ヘルシンキ3日目は港からそのフリーチケットを使い、フェリーに乗って20分くらいのところにある、要塞の島スオメンリンナに行く。昨日駅のキオスクで5日間有効のDay Ticketsを買った。ヘルシンキのバスや地下鉄やトラム(路面電車)やフェリーにも乗り放題で使えるチケットは5日間でわずか24€。日常品の消費税は14%、それ以外の贅沢品は24%。だから公共の交通機関はかなり安い。

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港に行き、フリーパスが使える公共フェリーに乗って、スオメンリンナ島へ向かう。昨日の不安定な気候がうそのように快晴の空、ピーカン!!お供はもちろんカモメ。
スオメンリンナは1748年に築かれた海上要塞の島で、1991年世界遺産に登録されたという。全くの予備知識がないままに島が近づいてくる。で、あっという間に到着!!とにかくこの島の歴史を調べなくては!!と、スオメンリンナ博物館に行く。フェリーに乗っていた人たちはどこに行ったのか、館内は私たちだけ。島の歴史を上映する部屋も同じく。25分間日本語での紹介をセレクトして、全く知らなかった島の歴史を知る。
バルト海にあって、スウェーデンの統治下にあった時代から、ロシアの自治領になり、英仏艦隊の襲撃やフィンランドの内戦、そして第二次世界大戦の軍事基地として、常に闘いの渦の中にあった。この場所で一体どれほどの人の命が奪われたことだろう。

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1918年要塞はフィンランド領になり、1978年フィンランド駐屯部隊が撤退して、島はやっと教育文化省の管轄となる。そして1991年、要塞が軍事施設のユニークなモニュメントとして、ユネスコ世界遺産に登録される。現在は800人のヘルシンキ市民が居住し、また要塞で活動する多くの工芸作家や木造帆船を修復する職人たちによって、フィンランドの伝統工芸が維持され、また毎年多彩な文化イベントが開催されている。(「海上要塞スオメンリンナ」より)

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 洞窟があり、砲撃へと切り抜かれた窓があり、闘いに明け暮れた島の昔を偲びながら、島のあちこちの残された遺跡を歩く。強固な石の文化だからこそ今の時代にも伝えられるんだな!と、改めて思う。無言の遺跡が語る声に耳を澄ませ、ひんやりとした迷路の道を歩く。

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絵筆をとってこの景色を描きたい!!そう思う場所がそこかしこにある。まさに印象派の世界!!光が風が限りなく優しい。少し空腹を覚え時計を見るとお昼近い時間に。もう随分歩き回っていることを知り、でもたくさんの人で賑わう島内のレストランで食事する気分でもなく、結局フェリー乗り場まで戻ってサンドイッチをゲットして、海を眺めながらのランチタイム。
おこぼれを頂戴しようと居座るカモメのかなり高い声を聴きながら・・・

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再び歩き出し到達した島の最南端の海岸では、ビキニの女性たちが日光浴をしていた。海の向こうにはヘルシンキの街並みが、真っ青な空にはカモメが気持ちよさそうに旋回する。
島の南西にあるクスターンミエッカの土塁と西方に向けられた大砲がロシア統治時代を今に伝える姿で目の前に見えてくる。その向こうには限りなく静かで平和な青い青い空と海が・・・・。戦争に明け暮れた島の歴史を想い、今の平和を輝く空や海を静かに抱きしめる。もう少しこの場所に座って、海を眺めていたい、そんなこころを抱え、やや日焼けした体を抱え、再びフェリーに乗り、フェルシンキに戻った。
ヘルシンキ3日目はその歴史に触れた1日だった。明日4日目はバルト3国エストニアへ。旅はまだまだ続く・・・・・

フィンランドというと・・・・・・その1

フィンランドというとあなたはまず何を思い出しますか?」敬愛する村上春樹氏の著書「ラオスにいったい何があるというんですか?」の中の「フィンランド編」冒頭はこんな文で始まる。で、私はまず何を思い出したかというと、フィンランドを代表する映画監督、アキ・カウリスマキの映画世界、マリメッコ、イケヤ、ミートボウル、ムーミン・・・・。そうだ映画「かもめ食堂」も。結構いっぱい思い出した。そうかぁ、次に旅をするならフィンランドだな。そうひそかに思っていた。

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そしてこの春、福岡、ヘルシンキ間に直行便が就航し、遠い国の距離が一気に近づいた。今、行かなくては次はないかもしれない!!なぜか少し焦り、慌てて仕事を調整してヘルシンキへの旅を決行した。ヘルシンキ6泊のホテルと往復の飛行機を旅行社に頼み、ヘルシンキに向かう機中で行くところリストを作り、で、あっという間にヘルシンキの街に立っていた。

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とにかく移動の利便性を第一に、ヘルシンキ中央駅から歩いて3分のところにあるホテルにした。荷物を置いて早速周辺を散策する。あいにくの曇り空ながら、暑くもなく、寒くもなくぶらぶら歩きにはちょうど良い。北欧デザインのおしゃれなお店を眺めながら、エスプラナーディ公園を歩いて港へ。かもめがいっぱい!!低空飛行するカモメを避けながらマーケット広場を歩く。数時間前にヘルシンキに着いたばかりなのに、なんだかすっかり歩きなれた街に思えてくる。呼吸がし易くなったといったら良いのか。気取らない街、空気感、空や風やかもめの声が、とても自然に体を包み込んでくれる。好きだわ、この街。

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港だけではなく街の通りにも公園にもかもめがいて、高い音で鳴く声に最初は少し驚いた。ヘルシンキといえば、やっぱ かもめだね!
二日目はこの街の散策開始!!まずはデザインが素晴らしい二つの教会に行き、北欧のかみさまにご挨拶をすることから始める。

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木の教会 カンピ礼拝堂は地下鉄の駅へ流れていく人が交差する広場に、すっきりとモダンな姿でそこにあった。この礼拝堂では開館中、教会関係者や市の健康・社会福祉部の職員が待機していて、国を問わず助けを必要としている人の相談に応じているという。礼拝堂は11,5mの高さがあり、外壁はトウヒ、内壁はハンノキで、建具や扉はセイヨウトネリコという三種の木で出来ているという。温かい光に満ちた礼拝堂に座って、静かに目を閉じてかみさまに私の思いをお話ししたくてすこし座って目を閉じる。まるで日本のお寺で座っているかのように、すーっとこころが落ち着いていく。形は違うけれど、木のパワーかな。ずっとここにいたい!そう思える場所だった。

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次は一転、岩の教会、テンペリアウキオ教会へ。自然の床岩を切り出して、くりぬいて作った斬新なデザインの教会は、ヘルシンキ観光の目玉スポットで、とにかく観光客でいっぱいだった。確かにその内部は圧巻!!くりぬいた岩で壁を造り、銅板の屋根を支える柱の間にはガラスがはめ込まれ、光が降り注ぐ。岩に包まれたパイプオルガンが奏でる音は、体の芯へと響いていく。「ここはほんとすごいね!」トイレ待ちで並んでいた時に話したオーストラリア人の女性と、感動を分かち合った。
今までの人生で、実にさまざまな教会を訪れてきたけれど、このような教会は初めてだった。木と岩、どちらも自然な素材を活かし造られている。だからかな、自然のかみさまがそこに、きっといるんだよね。

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初日は北欧のかみさまに出会い、ちゃんとご挨拶をして終わった。戻って来た駅前は暮れない夜と共にたくさんの人が交差していた。夕食は昨夜のレストランの量の多さに恐れおののき?今夜はデパートストックマンのデパ地下ご用達のデリをホテルの部屋でゆっくりいただくことに。夜9時を過ぎても外は明るく、カーテンを閉めて夜のモードに切り替える。街はまだ賑わっているのだろうなぁ・・・そう思いながら二日目の夜に眠る。
三日目はフェリーに乗って要塞の島、スオメンリンナ島へ。一回で終わろうと思ったヘルシンキの旅、やっぱ無理!!迷惑ながらこれからしばらく続く。