パザパ

パザパ pas a pas ・・・フランス語で一歩一歩。頑張らずでも一歩一歩前に進める日々を願って・・・

早春の旅、楽しんできました その1

厳しい寒さが続いた日々から、え~!!いきなりですか!と驚くスピードで気温急上昇し、一気に桜満開へ。もうすっかり春爛漫に、気持ち少し追いつかずの感ありの今年の春ながら、しばらくは晴天が続くようで今年の桜は少し長く楽しめそう。
3月中旬、久しぶりにお休みをいただいて4泊5日の早春旅、楽しんできました。旅の目的地は、今、病と闘っている家人が元気な内に行きたいという伊勢と金沢をJRのフルムーングリーンパスを使って周ることにした。新幹線、特急などグリーン車で5日間移動できるパスを有効に使って計画を立て、宿を決め、その準備万端で出発!1日目はまず新幹線で博多から新大阪へ、更に特急「くろしお」で南紀白浜へ。午後3時半、ホテルでチェックイン後、早速ホテル前の海岸を散策する。

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晴女の異名を持つ私!?今回も晴れ!しかも先週までのあの寒さが嘘のように暖かい。このお天気が何よりのご褒美。岩場に座り、早春の光に満ちた空と優しい春色の海をぼ~っと眺める。日常の全てを忘れ溶け込んでいく。サラサラの砂浜を歩く。
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若者たちが波打ち際で歓声を上げる。仕事や家事に追われていた昨日までの自分が、ずっとずっと昔の遠いことのように思える。そういえば、昔々私にもあんな風に波打ち際ではしゃいだ日々があったなぁ。若者は波と戯れ、老人はベンチで過ごさった日々を懐かしむの図!

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2日目はレンタカーを借りて熊野那智大社へ。車を大門坂入り口に停めて、那智大社へ続く熊野古道大門坂を歩く。体力が衰えている家人を励ましながら、何度も休憩をしてなんとか表参道までたどり着く。茶店で休息をして再び長い階段を上ったり下りたりしながら那智大社、そして那智の滝へ向かう。

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私にとっては2度目の場所ながら、那智の滝の荘厳なお姿に思わず手を合わせる。天から滝が始まり、地へ還る。そして地からまた天へ昇り再び地へ還る。そんな自然の流れに守られて人という存在があることを改めて思う。天と地と人。そのエネルギーを全身で受け止める。細かい雨が降り続けていた。この場所にはそんな雨が似合うなと思った。

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その日の宿「割烹の宿 美鈴」は熊野街道の海沿いにあった。今回の旅で一番楽しみにしていた宿は、期待通りとても優しく私たちを迎えてくれた。今夜の宿泊客は私たち以外は1組のみ。食事の前にゆっくりとお風呂に入り、万全の態勢で?紀北の食を味合う。宿の前の海で息子さんが漁をした魚を、ご主人が調理し、奥さんが接客を担当する。前菜から終わりまでたっぷり2時間の食事が続く。

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そのどれもが紀北の地と海でとれたものばかりで、その食材のすばらしさが最高に活かされた料理が並ぶ。「美味しい~!」そのひとつひとつを五感で味わいながら大切にいただいた。自家製からすみの主張しすぎない優しい味も最高だった。ご主人や奥さまや息子さんとの会話も楽しく、こころもいっぱい満たされながらの宵を過ごした。ここを選んで本当に良かったと幸せな思いと共に眠りにつく。

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翌朝は6時半には宿を発ち伊勢神宮へ向かう。(早朝ながら見送っていただいた宿のご主人夫妻に感謝!)快晴の空。宿から伊勢神宮外宮へは車で50分ほど。たくさんのトンネルを抜け、予定通り7時半に外宮駐車場に車を停める。さあどんな気持ちで手を合わせようか・・・続く・・・

*最近読んだ本 「遠い山なみの光」 カズオ・イシグロ

*最近観た映画 「長江 愛の詩」ヤン・チャオ監督