パザパ

パザパ pas a pas ・・・フランス語で一歩一歩。頑張らずでも一歩一歩前に進める日々を願って・・・

万緑のときを迎えて

桜を見送ってから早くも1か月近い日々が過ぎ去り、すでに4月も終わりを迎えている。新緑に野山萌え、まさに覆い尽くすさまを「万緑 ばんりょく」というらしい。春から一気に初夏へ。
ここ福岡も快晴続きのピーカン日和が続き、夏日を早くも更新した日曜日。やっと仕事&雑事から解放される久しぶりの日曜日は、出来るだけグータラにひたすら惰眠をむさぼるのが何よりの幸せ。そんな幸せも最近はとんとご無沙汰の状態で、日曜日は朝から月に一度、ヨーガ療法士を目指して学ぶ後輩たちのお手伝いに参加。
所属するスタジオの会員さんが勉強をされていることもあり、もう1年以上お手伝いをしている。ここんとこずっと日曜日は用事があって家人の相手?も出来ずだったので、今日は午前中のみのお手伝いで帰らせてもらった。

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で、お昼は博多湾近くの魚市場の側にあるお魚会館で、お寿司三昧!満幅のお腹を抱えながら会館裏まで足を伸ばし春爛漫の海を眺める。眩しいほどの日差しの中、真っ青な空と溶け込む海は限りなく春色。

満腹になったら次はそれを消費しなくては!!とばかり今度は山へ向かう。海も山も車で30分で移動できる福岡は1日で両方を十分に味わえる地の利は自慢してもいいかな。

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向かったのはいつもながらの油山市民の森。上の駐車場はすでに満杯で下の駐車場に車を停め、足に重りを装着し、リュックに水や飴を入れていざ出発!!しかし暑い!日陰を探して歩く。上の駐車場では鯉のぼりが真っ青な空に心地よさそうに泳いでいた。「そうかぁ、皐月の時だよね」

「油山山頂まで登ってみる?」「いいけど・・・」やや渋の夫の返事ながら山頂への道を歩き始める。どこを見ても萌えるような緑に覆われて、まさに万緑!!整備された登り道ながら結構勾配がきつく、重りを付けた足は一層重くなる。何度も汗をぬぐい水分補給をする。頂上までの道を三分の一登ったところで夫がギブアップ。この暑さでは仕方ないと無理せず下る道へ。

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この下りも結構急で、膝を痛めないように注意しながらやっと市民の森へ降り立つ。後は油山牧場まで行ってソフトクリームを食べ、また万緑の中ゆっくり歩いて駐車場へ。結局約2時間ちょっとの山歩きだった。暑い日差しの午後だったから、これくらいで良しだよね!と思い直しながら、重りを外したら雲の上を歩いているかのように?軽~くなった。2年前インドの聖地ガンゴトリーからゴームクの高地へ行き、地上?に戻った時のあの軽さを思い出した。

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実は5月末にネパールの北西の中国チベット自治区にある聖地カイラス巡礼の旅に出かけることになっている。標高6656mのカイラス山は神が宿る信仰の山として登頂は出来ないけれどカイラス山の周り(52km)を2泊3日で回る。標高4,520mから地上の半分しか酸素がない標高5,650mまで歩く旅。ヒンズー教徒やラマ仏教徒、そしてボン教徒にとってまさに聖地中の聖地。私は何教徒でもない。でも神が宿る山を見てみたいし、神に近づく場所に身を置いてみたいという思いから、この旅に参加することを今年の初めに決めた。
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そして後1か月とそんな旅が迫ったところで、信じられないようなネパール大地震が起きた。その被害は日々が過ぎ去るごとに拡大している。ずっとTVのニュースから目を離せない日々が続いている。そして祈り続けている。
出来れば1か月後、カトマンズを経て聖地カイラスへ至り、聖地巡礼の旅を成し遂げたい!!それは己の我ではなく、抱えてる人たちの救いと繋がる旅であるかと思うから。
本当にそうなのか?こんな時期に無理をしていく意味があるのか?自問する。そして何よりも被災された人たちが一日も早く心休まる夜を迎えられますように。
祈るのみ。願うのみ。そんな揺れ動く思いを抱えながら、とにかく一日一日を丁寧に、変わらずの一歩一歩。