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パザパ

パザパ pas a pas ・・・フランス語で一歩一歩。頑張らずでも一歩一歩前に進める日々を願って・・・

弥生3月・・・・京都プチ旅 その1

1月いっとき、2月にこにこ、3月さよなら・・・・高校時代尊敬していた先輩の言葉を毎年変わらず思い出して、新年からの3か月を過ごしている。あっという間に「さよなら」の3月を迎え、何よりも長かった冬に一刻も早くお別れを言いたくて、2月末の日曜日一泊二日の京都旅を決行した。ここんとこはまっている?空海の場所に立ちたいという思い、春まで待てず、思い立ったらすぐ実行!

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仕事がお休みの日曜日の朝、少し早起きをして新幹線に飛び乗り、11時過ぎに京都着。快晴~!!実は晴れ女の私。京都駅は相変わらずすごい人で、駅前のバス乗り場は長蛇の列。でも私が行く高雄行のバス乗り場は並ぶ人なし。がらがらのバスは一路高雄へ。お腹空いたなぁ・・・・確か神護寺に至る道には茶店があるとかだから、そこでお蕎麦でも食べようっと!そう思いながらバスは市街地を通り抜け、高雄の山道を走り抜ける。京都駅から50分ほど揺られ高雄到着。気が付けば乗客は私ひとり。

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案内図で場所を確認。川へ向かう急な階段を下る。橋を渡ると今度は急な階段が待ち受けていた。気合を入れて登る。お腹が空いてエネルギーが点滅を始める。足が重い。息が上がる。なんと情けない!これしきでへこたれていたら、5000mのカイラスなんて無理でしょ!と、何度も自分を叱咤する。

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ご覧の通り人の気配なし。階段途中にある茶店も全て閉められていて、茶店でお蕎麦の夢も夢のまた夢。
リュックに入っていた昨日買ったあまおうエキス?入りのやや甘いお水を飲んで空腹を癒す。たかがお昼を食べられないくらいでなんという情けなさかと、かっての修行僧の苦行を思い自分を戒め登り続ける。少し荒くなった息の音を聴きながら、無心になって登る。

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少し途中で休みつつ登り始めて約20分後、やっとの思いでたどり着く。山門をくぐると悠々たる景色が目の前に広がる。ここが空海が愛した場所なんだ!高鳴る胸を抱え金堂へ。国宝薬師如来像を安置する金堂は更に階段を登ったところにあった。

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お会いするのを?一番楽しみにしていた金堂の薬師如来像は想像以上に逞しく、威厳に満ちた姿で私の前に現れた。しっかりとした太腿を持って堂々としたお姿で立ち、そのお顔はやや吊り上った眉、鋭い眼差し、強い意志を持って結ばれた口元など見つめていると、何か強い力が私の中に満ち溢れてくるような気がした。両脇には日光、月光菩薩が控える。じっとその場所に立ち、手を合わせ、眼を閉じて祈る。

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空海は唐から帰国後、807年にここ神護寺に入り、14年間京都の拠点として一番長くとどまったという。1000年以上前、空海もこの場所で同じ空を見上げ、高雄の山々から吹いてくる風に木々が唄う声を聴いていたのかなと、ひとり思いを馳せる。応仁の乱の戦火を逃れ唯一残る太師堂の前に佇む。ここには空海と私以外誰もいない。
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ずっとずっとこの場所にいたいという思いを抱えたまま、重い腰を上げて山門を再びくぐり神護寺を後にした。また違った季節にきっとまた来るからと自分に言い聞かせながら。高雄の山から湧く清らかな湧き水が流れる川を眺めながら、神護寺の別院として創建された西明寺へ向かう。
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鎌倉時代、仏師運慶によって彫られた釈迦如来像を始め、平安時代千手観音菩薩像などなど思いがけない仏たちに出会うことが出来た。境内に立っていた樹齢700年の日本で最長寿の槇の木も必見だった。
さらに歩いて栂ノ尾にあるお寺、高山寺へ。高山寺といえばかって九州国立博物館でも開催された「鳥獣人物戯画絵巻」を有する。鎌倉時代の傑作であり国宝に指定されている「石水院」は、すべての空間が計算され尽くした美の中にありながらも救済と癒しの神々しさに満ちていた。
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高雄の山々に点在する祈りの場所に実際に立ち、その空気感と共に、1000年以上のときを経て、空海に出会った?午後であった。思い切ってやって来て本当に良かったなぁ!と京都駅へと戻るバスに乗り、改めて思い噛みしめていた。その夜は京都に住む息子夫婦と四条烏丸で夕飯を共にし、互いの今を語り合った。大満足の夕飯後戻ったホテルの部屋で明日の予定を立てる。やっぱ京都はいいわ!明日は1日ゆっくり京都の今年最後の冬を楽しもう!そう思いながら静かに眼を閉じ眠りへ。京都プチ旅続く・・・