パザパ

パザパ pas a pas ・・・フランス語で一歩一歩。頑張らずでも一歩一歩前に進める日々を願って・・・

2月にこにこ・・・

1月がいっときかと思える速さで終わり、にこにこの?2月がやってきた。相変わらず冬の重い雲に覆われた空ながら、狭い庭の枯れ木にいつの間にか芽吹きが訪れ、冬から早春へ、季節のバトンが渡されるときが近づいている。
それにしても寒い!こんな時は炬燵が一番。猫ちゃんと一緒に丸くなりたい!走り続けていた年末年始から、本当にやっと、ひと息つく2月の始め。

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そんな寒い日の夜、半年前から楽しみにしていた辻井伸行さんとヴァシーリ・ペトレンコ指揮のロイヤル・リヴァプール・フィルの演奏会に行った。昨年夏のピアニストというコンサートで、辻井さんのピアノにすっかり魅せら、今回はオーケストラとの競演、しかもあのラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を弾くと言うので、大奮発?!のS席をゲット。

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 なぜだろう、彼の奏でる音を聴いた途端に熱い涙が込み上げてくる。魂に響くからだろうか。45分にも及ぶ演奏が一瞬であったかのように思えた。アンコールで弾いたオリジナル曲でも、涙腺が緩みっぱなしだった。

 

ヴァシリー・ペトレンコの指揮するロイヤル・リヴァプール・フィルの演奏も素晴らしかった。圧巻だったというべきか。ぐんぐんとすごい勢いで迫ってくる。
ロシアの雪原を疾走する馬車や、荒寥たる大地に昇る太陽や、私の頭の中にさまざまなイメージが湧き上がり、その渦の中に呑み込まれていく。ずっとこの世界にいたい!そう何度も思った。
「人間にとっていちばん贅沢なのは、心がふるえるような感動」・・・「旅の途中で」(高倉 健 著)しあわせな時間だった。
すっかりペトレンコのファンになり、CDも購入!以来、ずっと聴き続けている。

 

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 圧迫骨折で入院していた母が、風邪をこじらせて肺炎を併発してしまい、もう2週間が過ぎようとしている。お正月には歩いてトイレに行けるまで回復していたのに、寝たっきりになってしまった。離れているので中々会いに行けないけれど、たまに行った時はずっとベットの側に座り、母と一緒の時を過ごす。話しかけても辛そうだし,うとうとと寝てばかりいる母を見るのは辛く悲しいけれど、こんな風にずっと母と一緒に過ごせるって、しあわせなんだと思ったりもする。2月で88歳になる母。ずっとは無理だとわかっていても、また元気になって欲しい。

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あまりにも空が綺麗だったから、母の病院に行くバスを途中下車して、海岸沿いに歩いた。山はまだ雪で白い地肌を見せていたけれど、空も海も、もうすっなり春色に変わっていた。深呼吸を何度もした。いっぱい写真を撮って母に見せた。

春になったら、お母さんと一緒に木浦に帰ろう!きっと帰ろうね。
春になったら・・・・いろんな思い胸に、今月もゆっくり丁寧に、一歩一歩!

◆最近読んだ本  「木暮荘物語」  三浦 しをん 著
         「もう一つの大地の子」 河村 正一 著 
      (この本については次回詳しく語りたいと思っています。)